タカチホヘビ

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Achalinus spinalis Peters, 1869

爬虫綱 > 有隣目 > ヘビ亜目 > タカチホヘビ科 > タカチホヘビ属 > タカチホヘビ

  • メス成体
概要

[別名・地方名]　

セグロヘビ、チャシマヘビ、ヒトスジナメラなど[7]

[大きさ]　

  • 全長 20–45 cm

[説明]

  • 背面に一本の黒線を持つ小型のヘビ
  • 和名は昆虫学者の高千穂宣麿氏への献名。
  • 平地から山地の森林などに生息する。
  • 夜行性で雨上がりの夜などによく活動する。
  • ミミズを捕食する。

[保全状況]

  • 青森県、群馬県では絶滅危惧Ⅰ類。他いくつかの都道府県で絶滅危惧Ⅱ類や準絶滅危惧種に指定されている。
分布

[分布]

  • 本州、四国、九州、国外では中国南部、ベトナム北部

[生息環境］

  • 適度に湿った森林。昼間は落ち葉や倒木の下などで発見されることが多い。
分類

［分類］

  • 爬虫綱 > 有隣目 > ヘビ亜目 > タカチホヘビ科 > タカチホヘビ属 > タカチホヘビ

［タイプ産地］　

  • おそらく日本とされている[8]

［説明］

  • タカチホヘビはタカチホヘビ属Achalinusのタイプ種である。
  • タカチホヘビはかつてはナミヘビ科の一部のタカチホヘビ亜科とされていたが、近年の分子系統学的な研究により現在はアジアに生息するいつくかの近縁属を含むタカチホヘビ科という独立の科として認められている。[10]
生態

［食性］

  • ミミズ類[5]
  • コスズメの幼虫[5]
  • ヒル類[7]

［繁殖］

  • 6月から8月に3~11個の卵を産む。[1][3][4][9][11]

［行動］

  • 山梨県での調査では、5月から11月に活動し、初夏と初秋に活動のピークがあることが知られている。[12]
その他

［コメント］

  • 珍しいヘビと言われることもありますが、夜行性で目につきにくいだけで、必ずしも個体数が少ないわけではないと思います。

執筆者：福山伊吹

引用・参考文献

  1. 青木良輔. 1974. タカチホヘビの卵. 爬虫両棲類学雑誌 5:91.
  2. 江頭幸士郎・田邊真吾・市原眞一. 2013. タカチホヘビによるミミズ摂食行動の自然下での観察例.　爬虫両棲類学会報 2013:101–102.
  3. Fukada, H. 1965. Breeding habits of some Japanese reptiles (Critical Review). Bull. Kyoto Gakugei Univ. B, 27:65-82.
  4. 深田祝. (1978). タカチホヘビの卵. 爬虫両棲類学雑誌, 7(3), 72-73.
  5. 浜中京介, 森哲, 森口一. 2014. 日本産ヘビ類の食性に関する文献調査. 爬虫両棲類学会報 2014(2):167-181.
  6. 美濃部煕. (1930). タカチホヘビ Achalinus spinalis PETERS の一標本に就いて. 動物学雑誌, 42(504), 405-407.
  7. 大野正男. 1987. 日本のタカチホヘビ. 日本の生物 1:49–80.
  8. Peters,W.C.H. 1869. Über neue Gattungen und neue oder weniger bekannte Arten von Amphibien (Eremias, Dicrodon, Euprepes, Lygosoma, Typhlops, Eryx, Rhynchonyx, Elapomorphus, Achalinus, Coronella, Dromicus, Xenopholis, Anoplodipsas, Spilotes, Tropidonotus). Monatsber. k. preuss. Akad. Wiss. Berlin, 1869: 432-447.
  9. 東常哲也・宇都宮妙子. 1999. 鳥取県佐冶村からのタカチホヘビ Achalinus spinalis Peters, 1869 について. 爬虫両棲類学会報 1999:5–7.
  10. Vidal, N., Delmas, A. S., David, P., Cruaud, C., Couloux, A., & Hedges, S. B. (2007). The phylogeny and classification of caenophidian snakes inferred from seven nuclear protein-coding genes. Comptes rendus biologies, 330(2), 182-187.
  11. 山本栄治・岡山健仁. 1993. 愛媛県小田町で採集されたタカチホヘビの卵について. The Snake　25:145–146.
  12. Yamasaki, Y., & Mori, Y. (2017). Seasonal Activity Pattern of a Nocturnal Fossorial Snake, Achalinus spinalis (Serpentes: Xenodermidae). Current Herpetology, 36(1), 28-36.
  13. 日本爬虫両棲類学会. 2017. 日本産爬虫両生類標準和名リスト.　＜http://herpetology.jp/wamei/index_j.php＞, 参照 2018-03-06.