[形態][1]
- 背面は灰色から灰褐色
- 背面には縦に暗帯が並び、不規則な暗色の斑紋も存在する
- 尾の基部背面にW字型の暗帯はない
- 腹面は通常黄色
- 体の背面は細かい顆粒状の鱗で覆われ、そこに大型の鱗が混在する
- この大型鱗の密度は多種よりも高い
- 大型鱗は四肢にも存在する
- オスは8個ほどの前肛孔を持つ
- 側肛疣は左右1対
- 指下薄板は中央で2分しない
[似た種との違い]
ニシヤモリの生息する九州西部には、ニホンヤモリ、ミナミヤモリ、ヤクヤモリが生息する場合がある。
ニシヤモリの大きな特徴は、大型鱗の多さである。側頭部と胴部の大型鱗が顕著に多いことに加え、前肢を含む四肢にも大型鱗が存在するという点で、他の種との判別が可能。
そのほかには、以下のような違いがある。
- ニホンヤモリは側肛疣を2–4対持つ。ニシヤモリの側肛疣は1対のみ。
- ニホンヤモリの尾基部背面にはW字型の暗帯がある。ニシヤモリにこの模様の暗帯はない。
- ニホンヤモリの腹面は汚白色から灰白色。ニシヤモリの腹面は黄色であることが多い。
ミナミヤモリ(水俣市、中通島、平島に移入)との識別点[1]
- ミナミヤモリは四肢に大型鱗を持たないが、ニシヤモリは大型鱗を持つ。
ヤクヤモリ(九州南部)との識別点[1]
- ヤクヤモリの鼻間板は、より後方にある鱗より大きい。ニシヤモリの鼻間板は小さい。
- ヤクヤモリの前肢の背面には大型鱗がないが、ニシヤモリは前肢に大型鱗を多数もつ。